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兵庫県で宿泊事業を始めるときの手続きや必要資金について解説

兵庫県は日本の有名な観光名所のひとつであり、多くの観光客が訪れる都道府県です。観光業のニーズも高まる今、兵庫県で宿泊事業を開業したいと考える人も多いのではないでしょうか。
しかし何から取り掛かれば良いか分からない人も多いです。本記事では兵庫県で宿泊事業を始める流れや必要となる資金について解説します。

兵庫県で宿泊事業を始めるときの流れ

宿泊事業を始めるときは以下の流れに従って行います。

1.候補地を選定し事前調査

まず宿泊事業を始めるときは候補地の選定から行います。候補地を選ぶときは以下の用途地域の中から選定しましょう。

  • 第一種住居地域
  • 第二種住居地域
  • 準住居地域
  • 近隣商業地域
  • 商業地域
  • 準工業地域

兵庫県では上記の用途地域でしか「旅館・ホテル営業」を行うことはできません。上記以外の土地では民泊などの小規模の宿泊施設に限られてしまうので注意しましょう。
さらに農地にも注意が必要です。農地は日本の重要な産業の基盤となる土地ですので、所有者であったとしても勝手に建築することは許されません。農地に建築する場合は農業委員会から農地転用許可を受けて、転用を行う必要があります。
また兵庫県は他の自治体よりも民泊に対する規制が厳しいです。上記以外にも規制があり、以下の施設の周囲100m区域内において、旅館・ホテルの設置によって施設環境が著しく害される恐れがあるときは、旅館業営業許可を受けられないとされています。

  • 小・中・高等学校
  • 幼保連携型こども園
  • 児童福祉施設
  • 図書館・博物館
  • 公民館
  • 運動を行う部分の面積が1,500㎡以上の陸上競技場
  • 地方公共団体や国が設置する体育館・プール・野球場・バレーボール場・バスケットボール場

施設環境を害しないと証明できるのであれば旅館業営業許可を受けられますが、リスクが高いので避けたほうがよいでしょう。

2.事前協議

旅館業営業許可申請をするために工事着工前に施設の設計図を持参の上、保健所と協議をします。

3.書類の準備・提出

以下の書類を準備して、保健所に提出します。

  • 旅館業営業許可申請書(施設・構造設備の概要)
  • 申告書(法第3条第2項各号に該当することの有無、該当する際はその内容を記載する)
  • 見取図(半径 300 メートル以内の住宅、道路、学校等が記載されたもの)
  • 配置図、各階平面図、正面図、側面図、配管図(客室等にガス設備を設ける場合)
  • 登記事項証明書
  • 定款又は寄附行為の写しや登記事項証明書(法人)

申請料は2〜3万円です。

4.現地調査

保健所の調査員が現地を訪れて、申請内容と施設の構造設備が相違ないかを調査します。この際、ヒアリングも行われますので立ち会いが必須です。

5.許可書の交付

無事に1〜4までのステップが完了したら、旅館業法の許可証が交付され営業開始できるようになります。

宿泊事業を開業するのに必要な資金

施設の立地や規模にもよりますが、宿泊事業を開業するためには1,500万円〜3,000万円が必要とされています。資金の内訳は大きく分けて以下の4つです。

建設・改装費用

新しく建物を建設する場合は建設費用、すでにある物件を改装する場合は改装費用がかかります。また土地の購入費用もこの項目に含まれているので、開業資金の中で大部分を占めています。
しかし近年では「コンバージョン」タイプの宿泊施設が流行しています。コンバージョンとはマンションなどの元から存在する建物をリノベーションして宿泊施設に改装することをいいます。
建設費用を大幅に抑えることができるので、その分他の項目に資金を活用できます。また元々住居ですので、コロナ禍のようにホテルの需要が下がったときには賃貸物件に作り変えやすいのも大きなメリットです。

広告宣伝費

宿泊施設に顧客を集めるためにインターネットを使った宣伝は必要不可欠です。広告宣伝費は費用をかけるほど安定した集客につながりますので、優先的に予算を確保しましょう。

物販購入費

物販購入費は4つの開業資金の内、最もコストカットしやすい項目です。物販購入費とは客室に設置するテレビやアメニティ、洗濯機などの購入費用が含まれています。そのためターゲットになる客層からのニーズがないものは購入する必要がありません。
例えばワーケーション目的のサラリーマンが主な客層だとすると女性用のアメニティを客層に設置する必要はありません。また近年ではテレビを視聴しない人も増えているので、テレビを設置する部屋とテレビを設置しない部屋をそれぞれ用意することでコストカットを狙うことができます。
また施設周辺の環境を詳しく知るのも重要です。例えば施設の目の前に自動販売機やコンビニがあるような立地では施設の中に自動販売機を置く必要はないでしょう。このように周辺の環境を上手に利用してコストカットを狙いましょう。

人件費

清掃員やフロントスタッフなど、人を雇って運営する場合は人件費がかかります。また求人広告に掲載するときは採用費も発生します。
人件費を有効に活用するためには施設の規模から業務を分けて、それぞれの業務量に応じて必要となる人材の人数を割り出して検討するとよいでしょう。あらかじめ必要になる従業員の数を具体的にしておくと、無駄な出費を抑えることができます。

兵庫県で宿泊事業を開業しよう

兵庫県は他の自治体よりも宿泊施設への規制が厳しいですが、裏を返せばライバルが少ないとも捉えられます。規制に適合するのが前提となりますが、開業できれば安定した収益が見込めます。
しかし自分で規制を調べて施設構造を適合させるのは現実的ではありません。これから「兵庫県で宿泊施設を開業したい」という人はハウスバードにご相談ください。ハウスバードでは宿泊施設のプロデュースを行っており、物件の選定などのお手伝いを行っています。お気軽にご相談ください。

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