保養所を保有する経営的メリット・デメリットとは?自社保有せずに提供する方法も解説!
企業が提供する福利厚生施設には、社宅・社員寮・社員食堂・託児所などさまざまな種類がありますが、今回ご紹介する保養所もそのひとつ。かつては保養所を保有することが企業のステータスとして認知されていましたが、現代ではその在り方も変化してきています。
当記事では、保養所の概要から、企業が保養所を保有するメリット・デメリット、自社保有しない企業が増えた理由、契約保養所を利用するメリット・デメリットまでを解説しています。
保養所を保有する可否について検討している方や、福利厚生施設として自社に適した保養所の提供方法を検討している方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
保養所とは?
保養所とは、企業や団体が従業員の保養や研修の実施等を目的として用意する施設のことです。従来はリゾート地に宿泊施設を設ける形態が多く見られましたが、近年では保養所の形態も多様化が進んでおり、別荘・スポーツ施設・温浴施設のような保養所を保有している企業も多く見られます。
社員が保養目的で保養所を利用する場合は、基本的に近隣の宿泊施設よりも安価に利用できるのが特徴。施設を一般向けにも提供している企業や団体もあります。
企業が保養所を持つ経営的メリット
保養所を保有している企業やこれから保有を検討している企業は多くありますが、その理由は保養所の保有には経営的なメリットが期待できるためです。
ここでは、企業が保養所を持つことで得られる主なメリットについて解説します。
従業員の満足度向上
企業が保養所を保有する最大のメリットは、福利厚生を提供することで従業員満足度向上を実現できることです。
自社保有の保養所であれば、施設が傷んだり近隣に迷惑をかけたりしなければ、利用目的や利用用途も自由自在。利用者は思う存分レジャーを楽しんだり心身のリフレッシュを行ったりすることができます。
従業員の満足度を向上させることで、自社に対するコミットメントの向上・仕事に対するモチベーション向上・離職率低下など、さまざまな経営的メリットを得ることができます。
研修や社内イベントに活用できる
自社で保養所を保有していれば、社員研修・社内イベントなど、会社の外で行われる活動にも活用することができるのもメリットです。
自社で保有している施設であれば活用方法も自由自在。制限や成約を受けずに目的や用途を満たすことができます。
人材育成や社内の交流には、普段過ごしている会社から離れて活動を行った方が効果的であるケースも多いため、多目的に活用できる施設を保有している経営的メリットは大きいでしょう。
企業が保養所を持つ経営的デメリット
保養所の保有には多くのメリットがありますが、経営的にはデメリットとなる面もあります。ここでは、企業が保養所を持つデメリットについて解説します。
維持管理のリソースを奪われる
自社保有の保養所にはメリットもありますが、管理運営についても自社で行わなければならないため、リソースを奪われることがデメリットです。管理運営業務に従事する人材を割り当てなければならず、状況によっては本来の業務を圧迫するケースもあります。
近年では、自社保養所の管理運営を行うリソースを確保する負担が大きいことから、専門業者へ管理運営をアウトソーシングする企業も増えてきています。
コストがかかる
保養所を自社保有する大きなデメリットが、施設の取得だけでなく維持管理にも大きなコストがかかることです。利用頻度が低い場合や維持管理コストが高い施設の場合は、コストパフォーマンスが非常に低くなってしまうケースも珍しくありません。近年では保養所の維持管理が経営を圧迫することから、保養所を手放す企業も増えてきています。
保養所を保有しない企業も増加中!
保養所の自社保有には上記のようなデメリットが存在することから、自社保有をするのではなく契約保養所を利用する企業も増えてきています。
契約保養所とは、民間企業が運営しているホテル・旅館等の施設と法人契約を締結することで、施設の利用が必要な際に保養所として利用できるシステムのことです。現代では多くの施設が契約保養所のシステムを提供しているため、希望に合わせて契約を結ぶことで、多数の施設を保養所として利用することが可能となっています。
契約保養所を利用するメリット
契約保養所の利用が増加しているのは、企業にとってのメリットが大きいためです。利用を検討しているのであれば、具体的なメリットについて把握しておくことが重要。
以下に解説していますので、ぜひご参考下さい。
コストやリソースを低減できる
契約保養所の代表的なメリットは、施設を保有する企業側が管理運営を行うため、自社では一切リソースを割く必要が無いことです。管理運営に携わる人材の人的コストも必要ありません。
自社保有の保養所はコスト・リソースが多く必要となることから施設を手放す企業も増加。近年では契約保養所のメリットに着目する企業が増えてきており、保養所のトレンドはコチラに移りつつあります。
自社のニーズに合わせて利用できる
契約保養所として法人に自社施設を提供している民間企業は数多くあるため、自社のニーズに合わせて複数の保養所をチョイスできるのも大きなメリット。社員の希望・要望などを加味して自社が提供する保養所のラインナップを構成することができます。
また、経営状況や社員の利用状況によって提供する保養所のラインナップを容易に変更することも可能。自社保有施設と異なり、状況に合わせて柔軟に利用することができます。
契約保養所を利用するデメリット
契約保養所の利用には、メリットだけでなくデメリットもあるため、利用前には事前に把握・理解しておくことが重要。
以下に、契約保養所を利用する際のデメリットについて解説します。
契約・ルールの範囲内での利用となる
契約保養所は、契約内容や施設のルールの範囲内での利用となるため、自社保有の保養所のように自由に利用できないことがデメリットです。一般的な宿泊等の用途であれば問題はありませんが、社員研修や社内イベントといった用途には利用できないケースもあります。
そのため、契約保養所を自社の福利厚生として活用する場合は、事前に施設のルールと自社が求める用途について確認を行っておくことがポイントとなります。
希望する施設を確保できない場合がある
契約保養所を提供しているのは民間の企業であるため、契約にあたっては利用目的・補助金や助成金支給の有無・年間利用日数などの一定の条件が設定されています。
自社が希望しても条件を満たせず審査を通過できなければ、法人契約を締結できない場合もあることがデメリットです。
そのため、契約保養所の確保にあたっては、必ずしも希望の施設と契約できない点に留意しておき、数多くの施設に打診することがポイントとなります。
まとめ
保養所を自社保有するメリット・デメリットから、契約保養所を利用するメリット・デメリットまでをご紹介してきました。現代のような状況や環境の変化が激しく不確実性の高い時代には、低リスクで柔軟に利用できる契約保養所もおすすめ。これから福利厚生施設として保養所の提供を予定しているのであれば、自社保有だけでなく契約保養所もぜひ検討してみることをおすすめします。
もし保養所を自社保有するのであれば、別荘タイプの物件を確保して、収益物件として一般向けに貸し出しを行うという方法もあります。保養所兼貸別荘を検討しているのであれば、経験豊富な専門企業であるぜひ弊社までぜひご相談下さい。
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