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事業用不動産を購入する流れと節税効果を解説|不動産選びの相談先とは


事業用不動産とは、収益を目的に利用や所有される不動産を指します。居住目的で選択される一般的な不動産とは異なり、事業用不動産の購入では、収益性の確認が欠かせません。

しかし、実際に事業用不動産の購入を考えるとどうやって収益性を見極めればいいのか悩む方も多いです。そこで、この記事では、事業用不動産の購入の流れや費用、購入リスクと対策などをまとめました。

事業用不動産の購入にお悩みの方はぜひ参考にして下さい。

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事業用不動産を購入する流れ

事業用不動産を購入する場合、一般的な流れは以下のようになっています。

  • 事業用不動産の種類を絞る
  • 収支計画を作成する
  • 不動産会社に相談する
  • 土地・物件を見学する
  • 買付証明書を提出する
  • ローン事前審査を受ける
  • 売買契約を結ぶ
  • ローン本審査を受ける
  • 決済~引き渡し
  • 管理会社の選定やリーシング戦略の作成

基本的には、通常の不動産を購入するときと変わりません。大きな特徴としては収支計画の作成にあります。事業用の不動産のため、予算やそれに対するリターンなど、より綿密に計画を立てる必要があります。

それぞれの工程で注意すべき点について、確認しておきましょう。

事業用不動産の種類を絞る

まずは、どのような事業用不動産を購入するのかを考えましょう。事業用不動産の種類は主に以下のように分けられます。

  • ①賃貸マンション
  • ②一棟アパート
  • ③戸建て物件
  • ④オフィスビル
  • ⑤店舗・テナントビル
  • ⑥民泊などの宿泊施設
  • ⑦社宅や社員寮

事業用不動産は、主に①~③の投資系、④~⑥の商業系、⑦の住居系の3つに分けることができます。

投資系の事業用不動産は、主にインカムゲインやキャピタルゲインを期待して行うことが多く、出口戦略の設計が重要になります。主に、法人税や所得税の節税、相続税対策の一環として行うことが多いです。継続的に発生する収支のシミュレーションや、節税シミュレーションなどを、確認することが重要です。

商業系の事業用不動産は、自社事業の成長や事業継続を期待して行うことが多いです。そのため、中長期的な経営計画を綿密に描くことが必要になります。また、投資系の事業用不動産よりも活用の幅が広いため、ファイナンスだけではなく経営的な判断が必要になります。

住居系の事業用不動産は、収益性の重視という点では他の事業用不動産と異なりますが、福利厚生の一環として購入されることが多いです。

購入する事業用不動産の種類の選択は、会社の経営状態や会計戦略、今後の経営方針や事業シナジーなどを考慮して行うことが重要です。不動産会社にすぐに相談するのではなく、「購入する必要があるのか」というところから目的や予算を再度確認しましょう。

収支計画を立てる

前段階でどのような事業用不動産を購入するのか、どんな目的で事業用不動産を購入するのかを整理しました。収支計画の作成では、目的を売上高や利益、資産や負債、キャッシュフローなどの数字で把握します。具体的な予算感を決めていきましょう。

この段階では、予算をある程度まとめるために、購入の初期費用以外にも、物件所有にかかる支出(維持管理費用、固定資産税など)や、ローン返済や減価償却費などを含めた不動産収支計算書を作成します。

また、金融機関との折衝には、このとき作成した収支計画を使用することがあります。事業融資の可否が、不動産購入の実現性を決定するため、何度もシミュレーションを行います。

不動産会社に相談する

どのような事業用不動産を購入するかを決めたら、不動産会社に相談してみましょう。相談先としては、事業用不動産を主に取り扱っている不動産会社に相談しましょう。

特に、商業系の不動産は、経営計画や会社のビジョン、成長計画に応じて、立地や広さ、周辺環境などを考える必要があります。そのため、不動産会社にも提案力やヒアリング力が求められます。
そのため、探している物件と得意分野をマッチさせておくことで、物件探しの手間や提案される不動産の質も上げることができます。相談する前に、相談先の不動産会社のホームページや取り扱っている物件を確認しておきましょう。

土地・物件を見学する

伝えた条件を元に、不動産会社の提示する物件を見学していきます。土地や物件を見学する際には、建築士や設計士などの専門家と同行することをおすすめします。

想定している空間や床面積を実現する建築物を建てることが
できるのかなどを、意匠的な面と建築法規的な面で確認することができます。さらに、地盤はゆるくないか、災害時のリスクはないかなども調査することができます。

特に、中古物件を見学する際には、物件の健康状態やリフォームの可否などを確認することが重要です。購入したあとに、「建てたいものが建てられない」とならないように注意しましょう。

買付証明書を提出する

見学した物件の中から、気に入った物件があれば買付証明書を提出しましょう。買付証明書では、売りに出されている価格より低い価格を提示することで値引き交渉することができます。

ただし、他に購入希望者がいるケースでは値引き交渉することで、買付を断られてしまうこともあるため注意が必要です。

また、買い付け後に行う重要事項説明では、土地の面積や建築法規などに基づく規制、インフラ整備状態、瑕疵担保責任や瑕疵担保期間などのが記されています。トラブルにならないように、事前に確認しておきましょう。

ローン事前審査を受ける

購入する物件が決まったら、ローンの事前審査に移ります。ローンの事前審査は、数日から一週間でローン承認の可能性を確認する審査です。

ローンの事前審査は、不動産会社の担当者経由で行われることが一般的です。この段階で、複数の金融機関に打診するため、土地情報や図面、建物価格、身分証明書や住民票、源泉徴収票などの様々な書類が必要になります。

売買契約する

買付証明書の内容で売主が納得したら、支払いの期日などその他の条件をまとめて売買契約を締結します。

売買契約日には物件価格の1割程度の手付金を支払う必要がありますが、資金を用意できない場合は売主に相談しておきましょう。

なお、支払った手付金は、売買契約後に買主からの都合で解約するときに、手付金を放棄することで解約できる解約手付の意味合いがあります。

ローンの本審査を受ける

売買契約後、ローンの本審査を受けます。事業ローンでは時間がかかるのが一般的で、早ければ2週間程度で結果が出ることもありますが、場合によっては2~3カ月かかることもあります。

決済~引き渡し

ローンの承認を得られたら決済~引き渡しとなります。

なお、不動産会社に支払う仲介手数料は、売買契約時に半額、決済時に半額といった形で支払うのが一般的です。他に、売買契約時に100%支払うケースや、決済時に100%支払うケースなどもあります。

リフォームや建築を行う

物件引き渡し後には、建物のデザインを行います。設計図面や、設計スケジュールを作成し、より具体的な内装や外装などの要件を決めていきます。また、デザイン面だけではなく、行政への申請やコスト監理なども行います。設計事務所や建築事務所と行うこれらの作業をまとめて、設計管理委託契約として契約します。

建主にとっては、ここが最もクリエイティブな場です。何度も打ち合わせをすることもありますが、粘り強く行いましょう。

要件を決定したら、施工会社に工事を委託します。施工では、最終的な仕上げや使用する素材の決定など、計画を形にしていきます。

管理会社の選定やリーシング戦略の作成

引渡しと同時に、物件の管理を委託する会社を決定します。管理会社は、入居者つけや、クレーム対応、物件のメンテナンスなどを、オーナーに変わって代行してくれます。実際には売買契約の前後位から管理会社に話をつけておくとスムーズです。

リーシング戦略とは、賃貸募集から入居者つけまでの一連の作業のことを指します。どのような媒体で集客し、どのような入居者やテナントを募集するか計画します。管理会社と相談しながら、効率的に入居者を集めましょう。

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事業用不動産購入の税金効果とは

所得税の節税効果について

事業用不動産を購入すると、減価償却費によって、所得税を節税することができます。減価償却とは、取得した不動産の価値を、購入後数年にわたって経費として計上できるというものです。

簡単に言うと、1億円で物件を購入し、20年で償却していくのであれば、毎年500万円ずつ経費として計上できるといったものだと考えるとよいでしょう。不動産投資で利益が出ると、その利益に対して税金が課されますが、減価償却を経費として計上することにより、納税額を大きく抑えることができるのです。

また、中古物件では減価償却期間が短いことが多く、一年あたりの償却費用を大きくすることもできます。所得税や法人税の節税を目的に、事業用不動産の購入を行う場合には、減価償却期間について、税理士などに相談しておきましょう。

相続税対策効果について

事業用不動産を購入することで、相続税対策とすることができます。まず、相続税の計算において、不動産の内、土地部分は相続税路線価による評価がなされるため、実勢価格の80%程度の評価を受けることになります。

また、建物部分については固定資産税評価額で計算するため、実勢価格の70%程度の評価を受けます。これだけで現金を保有しているのと比べると2~3割程度は相続税を節税できる効果があります。

また、他人に貸している土地は、所有権を持っていても自由に利用できるわけではないことから、「貸家」や「貸家建付地」としてさらに2~3割程度の評価減を受けられます。

さらに、被相続人と相続人が同居していたことなど一定の要件を満たすことで、50%~80%の軽減を受けられる「小規模宅地の特例」の適用を受けることもできます。

事業用不動産の買い換え特例とは

不動産を売却して利益が生じると、その利益に対して税金が課されることになります。

しかし、一定の条件を満たすことで適用を受けられる「事業用資産の買い替え特例」を利用すると、譲渡所得の80%を繰り延べ(売却時には課税されず、次に売却するときまで繰り延べる)することができます。

事業用不動産の売却は税金の額も大きくなることが多いので、こうした特例を活用して少しでも納税額を少なくする工夫をすることが大切です。ただし、事業用不動産の買い替え特例は利用に期限が定められています。毎年の税法改正で、いつまで利用できるのかを確認しておくとよいでしょう。

(令和2年2月時点で、本特例の適用を受けられるのは令和2年3月31日までとなっていますが、

令和5年3月31日までの延長の要望がでており、現在審議中です。)

国税庁「事業用の資産を買い換えたときの特例」

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事業用不動産を購入する際の相談先

事業用不動産を購入する際には、節税シミュレーションや中長期的な事業計画の作成など、様々なポイントを抑える必要があります。

数千万円~数億円の投資規模になることも多いため、失敗した場合のダメージも大きいです。そのため、事業用不動産の購入を行うときには、すぐに不動産を見に行くのではなく、知識やノウハウを持った専門家に相談することが重要です。

不動産コンサルタント

不動産コンサルタントは、単なる物件の紹介ではなく、ヒアリングや事業用不動産購入の目的を基に、不動産選びに伴走してくれます。不動産コンサルタントの中には、収支計画の作成や、引き渡し後の建築デザインや運営フォローを一気通貫で手助けしてくれるところもあります。

また、目的に応じて、選ぶ物件を用途地域や規制などでフィルタリングしてくれるため、余計な手間も抑えることができます。

不動産コンサルタントに、重要事項説明や不動産取引などの、実務面でも任せることができるため、法律面などに不安を抱えて不動産を選ばずに済みます。収益性や物件状態などの見極めが不安な方は、直接不動産会社に問い合わせるよりも、まずは不動産コンサルタントに相談してみることをおすすめします。

建築士

建築士は、建物の設計やデザインを行うだけではありません。物件や土地の状態の診断や、建築法規を基に建築可能な物件などを調べることもできます。

そのため、物件や土地探しの段階から、建築士に相談することで、「建てたいものを建てることができる土地」や「購入後に思わぬ修繕費用がかからない物件」を選択することができます。

また、土地選びや物件探しの段階から建築士を伴奏させることで、設計の打ち合わせや完成イメージの齟齬が起きにくくなります。

税理士や会計士

節税目的で事業用不動産を購入する際には、まずは税理士や会計士に相談することをおすすめします。「不動産を購入して本当に経費で落ちるのか」、「最も効率的な節税を行うにはどのぐらいの予算が必要なのか」などファイナンス面で失敗しないためにも、必ず相談しましょう。

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事業用不動産購入のメリット

事業用不動産購入の前に事前にメリットについて確認しておきましょう。

資金調達できる

事業用不動産を購入するメリットとしては、不動産を担保に資金調達できるということが挙げられます。

購入時に対象の不動産を対象に融資を受け、物件取得費用に充てることができる他、状況次第では事業の運営資金の融資を受けるといったことも考えられます。

事業用不動産から得られる収入で当初の取得資金分のローンを完済した後は、さらに大きな不動産を購入するための担保として提供することも考えられるでしょう。

金利が低い

事業用不動産をローンで購入する場合、「無担保ローン」と比べて低い金利で融資を受けやすくなっています。

金融機関からすると、仮に事業がうまくいかなくなっても、不動産を売却して回収できるため安心して貸せるのです。

自社のニーズに合わせて改変できる

当初は賃貸アパート・マンションとして購入したものを、高齢者用施設にコンバージョンしたり、社員寮として利用したりと、自社のニーズに合わせて改変して使っていくこともできます。

また、時間貸しや一日単位で貸せる旅館業宿泊施設は、様々な事業とシナジーを生み出すことができるとして注目されています。事業用不動産を購入する際には、活用方法や出口戦略に多くの選択肢があるものをおすすめします。

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事業用不動産購入のデメリット

事業用不動産購入の前に事前にデメリットについて確認しておきましょう。

必要資金が大きい

一方、デメリットとしては必要資金が大きくなるということが挙げられます。

当初資金として数億円の資金が必要になることが多く、また運営のための税金や設備費用なども大きくなります。

災害リスクがある

事業用不動産に限らず、不動産には天災リスクがあります。

数億円かけて購入したのにも関わらず、地震や水害などで使えなくなってしまう可能性があるのです。

火災保険や地震保険に加入しておくことが大切ですが、地震保険の場合最大で損害額の半額までしか保険金を受け取れないなど、完全にカバーできるわけではありません。

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まとめ

今回は事業用不動産の購入についてまとめました。事業用不動産は、予算規模が大きく事業性が求められるため、より綿密に計画を立てて慎重に進めていく必要があります。

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