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徹底解説!中小企業新事業進出補助金とは?採択率を上げるポイントとは?

中小企業新事業進出補助金」は、新たな事業展開を強力に後押しする貴重な資金源です。しかし、競争率の高いこの補助金で採択率を高めるには、戦略的な事業計画と正しい知識が不可欠です。 

この記事では、新事業進出補助金全体像から申請手続き採択戦略までを徹底解説します。本記事を通じて、この補助金を活用して、新たな事業展開を成功させるための具体的な戦略を明確にします。 

新事業進出補助金の概要 

「新事業進出補助金」とは、中小企業や個人事業主が既存事業とは異なる新たな事業分野へ進出し、事業の多角化や転換を図る際に活用できる国の支援制度の総称です。特定の補助金名称を指すものではなく、その時々の経済情勢や政策課題に応じて、様々な形で新事業展開を後押しする補助金が設けられています。 

中小企業の目安(宿泊・サービス業)
資本金5,000万円以下 または 従業員100人以下 

項目  新事業進出補助金の一般的な特徴 
主な目的  企業の成長戦略支援、経済構造転換の促進、地域活性化、雇用創出、DX推進など 
主な対象事業者  中小企業、個人事業主、特定非営利活動法人(NPO法人)など。事業規模や資本金、従業員数に要件がある場合が多い。 
支援対象経費の例  建物費(改修費含む)、機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、広告宣伝費、研修費、クラウドサービス利用費など、新事業に必要な多岐にわたる投資 
補助率・補助上限額の目安  一律1/2  ※上限は従業員数で変動 

  • 20人以下:750万~2,500万円(3,000万円) 
  • 21~50人:750万~4,000万円(5,000万円) 
  • 51~100人:750万~5,500万円(7,000万円) 
  • 101人以上:750万~7,000万円(9,000万円) 

必須:対象経費に 「機械装置・システム構築費」又は「建物費」 のいずれかを必ず含める。
非対象の典型:土地・不動産購入、汎用的運転資金 等。
実施期間:交付決定日から14か月以内(採択発表日から16か月以内)。 

・交付決定前の契約・発注・支払いは対象外
公募要領に明記されており、最も多い失格要因の一つです。 

これらの補助金を活用することで、新事業の立ち上げに伴う初期投資の負担を大幅に軽減し、より大胆な事業展開や高品質なサービス提供が可能となります。特に、一棟貸し宿のような施設投資が大きな割合を占める事業においては、資金調達のリスクを抑えながら、競争力のある施設を構築するための重要な財源となり得ます。 

公募要領の確認と申請準備 

補助金申請の第一歩は、公募要領を隅々まで熟読し、内容を正確に理解することです。公募要領には、補助金の目的、対象者、対象事業、補助率、補助上限額、申請期間、審査基準、提出書類、スケジュールなど、申請に必要なすべての情報が記載されています。 

特に確認・準備すべき項目: 

  • 申請期間の厳守: 締め切り直前はシステムが混み合う可能性があるため、余裕を持った申請計画を立てましょう。 
  • 対象者・対象事業の適合性確認: 自社が補助金対象の中小企業に該当するか、計画する新事業が支援対象の範囲内であるかを詳細に確認します。 
  • GビズIDプライムアカウントの取得: 多くの補助金申請で必須となるこのアカウントは、取得に約1週間かかるため、速やかに手続きを進めてください。 
  • 一般事業主行動計画の策定・公表(次世代法)
     全企業が対象。従業員数にかかわらず必須。
     厚生労働省の「両立支援のひろば」への掲載が必要。
     未公表のままでは申請不可。 

これらの情報を踏まえ、自社の事業計画の骨子を作成し、不足している情報や準備が必要な項目を洗い出すことが、スムーズな申請準備につながります。 

提出書類の種類と作成のポイント 

補助金申請において、提出書類の質と正確性は採択を左右する重要な要素です。特に事業計画書は、審査員が最も重視する書類であり、その内容が採択の可否を大きく分けることになります。 

主な提出書類とその作成ポイントは以下の通りです。 

書類の種類  作成のポイント 
事業計画書  補助金の目的と自社の新事業の合致度、市場性、独自性、実現可能性、収益性、雇用創出効果などを具体的に記述し、
論理的かつ説得力のある内容に仕上げます。数値目標は根拠に基づいたものとします。 
法人情報書類  履歴事項全部証明書(登記簿謄本)や定款など、法人の基本情報を証明する書類です。最新の情報であることを確認し、
有効期限切れがないように注意します。
 
財務情報書類  直近の決算書(貸借対照表、損益計算書など)を提出します。事業の健全性や継続性をアピールする材料となります。 
その他添付書類  見積書、契約書、事業内容を補足する図面や写真など、事業計画の信頼性を高める資料を適切に添付します。公募要領で指定された書類は漏れなく提出してください。 

すべての提出書類は、記載内容に矛盾がないか、誤字脱字がないかを複数人で確認し、万全の状態で提出することが重要です。不備があると審査対象外となる可能性もあるため、細心の注意を払いましょう。 

採択を勝ち取る事業計画書の書き方 

中小企業新事業進出補助金の採択を勝ち取るためには、審査員に「この事業は成功する」と納得させる事業計画書の作成が不可欠です。単に要件を満たすだけでなく、事業の魅力、実現可能性、そして将来性を明確に伝えることが求められます。ここでは、採択に直結する事業計画書の書き方を具体的に解説します。 

審査員が重視する評価項目 

事業計画書は、審査員が申請者の事業内容を理解し、その妥当性や将来性を評価するための唯一の資料です。審査員は多角的な視点から事業を評価するため、以下のポイントを意識して記述することが重要です。 

評価項目  重視されるポイント 
事業の革新性・新規性  既存事業との差別化、市場における独自性、新たな価値創造への貢献度。 
市場性・成長性  ターゲット市場の規模と成長性、明確な顧客ニーズ、将来的な収益拡大の見込み。 
実現可能性  事業遂行体制(経営陣・従業員のスキル、経験)、具体的な実施計画、資金計画の妥当性。 
費用対効果  補助金活用による成果(売上向上、雇用創出など)の明確さ、投下費用に対する効果の妥当性。 
地域経済への貢献  地域資源の活用、地域雇用の創出、地域産業の活性化への寄与。 

これらの評価項目を意識し、各項目で高得点が得られるような内容を盛り込むことが採択への近道となります。 

事業のビジョンと目標を明確にする 

事業計画書の冒頭で、なぜこの新事業に取り組むのか、その根底にあるビジョンを明確に示しましょう。社会課題の解決、新たな市場の創造、顧客の未充足ニーズへの対応など、事業の意義を具体的に記述します。その上で、事業を通じて何を達成したいのか、具体的な目標を数値で示すことが重要です。例えば、「〇年後に売上高〇円を達成し、〇名の新規雇用を創出する」といった形で、客観的に評価できる目標を設定します。 

具体的な実施計画とスケジュール 

ビジョンと目標を達成するための具体的なロードマップを詳細に記述します。新製品・サービスの開発ステップ、マーケティング戦略、販売チャネルの構築、必要な設備投資、人員計画など、事業を推進するための各工程を時系列で示しましょう。各工程における担当者、具体的なタスク、そして完了予定日を明確にすることで、計画の実現可能性と具体性を審査員にアピールできます。 

財務計画と資金調達の見通し 

事業の持続可能性を示す上で、現実的かつ詳細な財務計画は不可欠です。新事業における売上予測、原価、販売管理費、営業利益などを具体的に算出し、損益計算書、資金繰り表、貸借対照表の形で示します。また、補助金以外の自己資金や金融機関からの融資など、資金調達の見通しも明確に記述しましょう。補助金が事業全体の資金計画の中でどのように位置づけられ、事業の成長をどのように後押しするのかを論理的に説明することが求められます。 

また、補助金がなくても事業を実施できることが大前提となる為、年商を超えるような規模での投資など身の丈に合わない事業と認識される場合は採択が難しくなる傾向があります。あくまでも自力でも事業は実施できるものの、新規参入のリスクを最小限に抑える為に補完的な位置付けで利用するというのが本来の活用方法として想定されていることを押さえておきましょう。 

採択率向上に繋がる戦略と対策 

中小企業新事業進出補助金は、多くの事業者が申請するため、採択を勝ち取るためには戦略的なアプローチと入念な準備が不可欠です。単に要件を満たすだけでなく、審査員に「この事業に補助金を投じる価値がある」と納得させるための工夫が求められます。 

加点要素を意識した事業計画 

公募要領には、特定の要件を満たす事業に対して加点措置が設けられている場合があります。これらの加点要素を自社の事業計画に組み込むことで、採択率を大きく高めることが期待できます。主な加点要素としては、以下のような項目が挙げられます。 

加点要素の種類  具体的な内容(例) 
政策的意義のある事業  地域経済の活性化、デジタル化の推進、サプライチェーン強靭化、脱炭素化への貢献など 
特定の認証・計画の取得  事業継続力強化計画の認定、健康経営優良法人の認定、くるみん認定、えるぼし認定など 
賃上げへの取り組み  従業員の給与水準向上に関する具体的な計画と目標設定 
若手・女性起業家支援  代表者が若年層または女性である場合 
M&A等による事業再編  M&Aを活用した新事業展開や経営資源の有効活用 

これらの加点要素は、公募回によって変動する可能性があるため、必ず最新の公募要領で確認し、自社の事業と関連付けられるものがあれば積極的に取り入れましょう。ただし、無理に加点要素を盛り込むのではなく、事業の本質的な価値や実現可能性と整合性が取れていることが重要です。 

新規事業進出補助金の公式サイトはこちら
https://shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp/

外部専門家との連携のメリット 

補助金申請は、事業計画書の作成から申請手続きまで、専門的な知識と経験が求められる複雑なプロセスです。中小企業診断士、税理士、行政書士などの外部専門家と連携することで、採択率を向上させるための多角的なサポートを受けることができます。 

  • 事業計画書の質向上: 専門家は、審査員の視点を理解しており、説得力のある事業計画書作成を支援します。事業の強みや課題を客観的に分析し、財務計画の妥当性についてもアドバイスを得られます。 
  • 申請手続きの効率化: 複雑な申請書類の準備やオンライン申請システムの操作など、手続き面でのミスを防ぎ、スムーズな申請をサポートします。 
  • 客観的な視点からのアドバイス: 自社だけでは気づきにくい改善点や、補助金の趣旨に沿った事業展開の方向性について、専門的な見地から助言を得られます。 

専門家を選ぶ際は、補助金申請支援の実績が豊富であるか、また自社の事業分野に対する理解があるかを確認することが重要です。 

過去の採択事例から学ぶ成功の秘訣 

過去の採択事例を分析することは、自社の事業計画をブラッシュアップする上で非常に有効な手段です。経済産業省や中小企業庁のウェブサイト、または各支援機関が公開している情報などを参考に、どのような事業が採択されているかを研究しましょう。 

採択された事業には、以下のような共通点が見られることが多いです。 

  • 新規性・革新性: 市場に新しい価値を提供する、既存の課題を革新的な方法で解決する事業。 
  • 成長性・将来性: 明確な市場ニーズがあり、将来的に大きな成長が見込まれる事業。 
  • 社会貢献性・地域経済への貢献: 地域雇用創出、環境問題解決、高齢化社会への対応など、社会課題の解決に貢献する事業。 
  • 実現可能性: 計画が具体的で、必要な経営資源(ヒト・モノ・カネ)が確保されており、現実的に実行可能であると判断される事業。 
  • 補助金の趣旨との合致: 補助金が目指す政策目標(例:中小企業の生産性向上、新分野展開など)と事業内容が強く結びついていること。 

これらの視点から自社の事業を見つめ直し、強みや独自性を最大限にアピールできるように事業計画を練り上げることが、採択への近道となります。

申請後の流れとよくある疑問点

中小企業新事業進出補助金の申請が完了し、採択の通知を受けた後も、事業を円滑に進め、確実に補助金を受け取るためには、いくつかの重要なステップとルールがあります。ここでは、交付決定から事業実施、そしてよくある疑問点について詳しく解説します。 

交付決定から事業実施まで 

採択通知を受け取ったからといって、すぐに補助金が交付されるわけではありません。まずは、採択された事業計画に基づき、所定の期間内に交付申請の手続きを行う必要があります。この交付申請が承認されると、晴れて交付決定通知が発行され、補助事業を開始できるようになります。 

交付決定後は、事業計画書に沿って事業を進めていきます。事業実施期間中は、経費の支払い、証拠書類の保管、進捗状況の記録など、適切な事業管理が求められます。計画に変更が生じる場合は、必ず事前に事務局への変更承認申請が必要です。無断での計画変更は、補助金の減額や交付取り消しにつながる可能性があるため、細心の注意を払いましょう。 

事業完了後は、速やかに実績報告書を提出し、実際に支出した経費や事業成果を報告します。事務局による審査(補助金確定検査)を経て、最終的な補助金額が確定し、その後、補助金が交付(精算払い)されます。 

補助金活用のための事業管理 

補助金を適切に活用し、事業を成功させるためには、厳格な事業管理が不可欠です。特に以下の点に留意してください。 

  • 会計処理の徹底: 補助事業に関する経費は、他の事業の経費と明確に区別し、専用の帳簿で管理しましょう。 
  • 証拠書類の保管: 見積書、契約書、請求書、領収書、振込記録など、全ての経費に関する証拠書類は、補助事業完了後も一定期間(通常5年間)保管する義務があります。 
  • 進捗状況の記録: 事業の進捗状況や成果を定期的に記録し、写真や資料などで証拠を残しておきましょう。 
  • 計画変更への対応: 事業計画の内容、期間、経費配分などに変更が生じる場合は、必ず事前に事務局に相談し、変更承認申請を行ってください。 

中小企業新事業進出補助金に関するQ&A 

補助事業を進める中で、よくある疑問点をまとめました。 

質問  回答 
Q1: 採択されたら、すぐに補助金がもらえるのですか?  A1: 原則として、補助金は事業完了後の精算払いとなります。交付決定後、事業を実施し、実績報告書を提出して補助金額が確定した後に交付されます。 
Q2: 事業計画を変更したい場合はどうすればよいですか?  A2: 事業計画の重要な変更(内容、経費、期間など)は、事前に事務局へ変更承認申請を行い、承認を得る必要があります。無断での変更は認められません。 
Q3: 補助金が返還となるケースはありますか?  A3: はい、あります。例えば、不正な手段で補助金を受給した場合、補助事業を適切に実施しなかった場合、または交付決定の条件に違反した場合などは、補助金の返還を求められることがあります。 
Q4: 確定検査とは何ですか?  A4: 確定検査は、提出された実績報告書の内容と、実際に実施された事業や支出された経費が適切であったかを確認する手続きです。必要に応じて現地調査が行われることもあります。 
Q5: 補助事業で購入した設備を処分したいのですが?  A5: 補助金で購入した設備や構築物には、財産処分制限期間が設けられています。この期間内に処分(売却、廃棄など)を行う場合は、事前に事務局の承認が必要となり、補助金の一部返還を求められる場合があります。 

まとめ

「新事業進出補助金」は、新たな事業領域への挑戦を目指す中小企業の皆様にとって、成長と革新を後押しする非常に重要な機会です。 

採択を勝ち取るためには、補助金の目的と支援対象を深く理解し、公募要領に沿った正確な申請手続きを行うことが大前提となります。その上で、審査員が重視する評価項目を意識した質の高い事業計画書を作成することが不可欠です。 

さらに、加点要素を戦略的に取り入れたり、補助金申請サポートの外部専門家との連携を図ったりすることは、採択率を飛躍的に向上させる有効な手段です。 

この補助金は単なる資金援助に留まらず、企業の持続的な成長と新たな価値創造を後押しするものです。ぜひこの機会を最大限に活用し、貴社の新事業を成功へと導いてください。 

ハウスバードでは、この補助金の「新分野展開」「事業転換」非常に相性の良い「一棟貸し宿事業」のプロデュースを専門に行っています。特に、遊休資産の活用や観光分野での高付加価値サービス提供は、補助金の政策目標と強く一致していると言えます。 

ハウスバードでは補助金申請サポートもワンストップで実施しています。採択実績多数のハウスバードへ、ぜひ一度ご相談ください。
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